要点
2024年1月17日以降DOCX形式でUSPTOに提出されなかった明細書、クレーム、及び要約には、$400の追加費用(non-DOCX surcharge)が発生します(詳細はUSPTOのアナウンス URL)。追加費用を抑える観点ではDOCX形式の出願について知っておくことが望ましいと考えられるため、本投稿にてその最新概要をまとめました。
DOCX形式のファイル作成用ソフトとして認められているもの
USPTOでは、特許出願書類をDOCX形式で提出することが可能になりました。DOCXは、拡張可能マークアップ言語(XML)を含むオープンスタンダードに基づいたファイル形式であり、ファイル作成陽ソフトとしては、以下のものがサポートされています。
- Microsoft Word 2007以降
- Google Docs
- Office Online
- LibreOffice
- MacのPagesなど
このように、多くの有名なソフトによるDOCX形式がサポートされています。
DOCX形式の利点
DOCX形式の利点としては、出願書類のテキストを直接提出することで、PDF形式への変換が不要となり、申請手続きがスムーズになることが挙げられます。
また、DOCXの使用により、データ品質の向上が期待できます。文書をPDFファイルに変換することによって発生するエラーを最小限に抑えることができます。またDOCX形式の利用により、PDFをアップロードする際に起こりやすい非埋め込みフォントのエラーも解消されます。DOCXインターフェースには、書式エラーなどの一般的な問題を検出し、即座のフィードバックを提供するスマートな機能が備わっています。この迅速なフィードバックにより、申請手続きの遅延を防ぐことができます。
さらに、DOCXの利点として、出願管理の向上があります。将来のコンテンツ再利用、関連特許出願のの検索などが容易になると考えられます。
また、DOCXの利用により出願品質の向上も見込まれます。出願前に文書の内容を精査し、問題を事前に特定し、出願前に前に容易に修正することができます。
DOCXエンジン
USPTOが提供しているDOCXエンジンは、アップロードされたDOCX形式のデータに問題がある場合等、警告・エラー等フィードバックを提供します。警告がある場合には、三角形のアイコンで表示されます。警告は出願を妨げるものではありませんが、出願前に警告を慎重に確認することが推奨されます。エラーはXのアイコンで表示され、出願する前に修正する必要があります。
DOCXエンジンは、セクションの見出しを分析して自動的に文書コードを検出する機能も備えています。よく使用されるセクション見出しを含むDOCXテンプレートもリソースセクションで提供されています。
DOCX形式への移行の観点から、USPTOのPatent Centerでは、トレーニングモードが用意されています。トレーニングモードを使うことで、DOCX形式の書類の試用・練習をすることができます。トレーニングモードを活用することで、DOCX形式による提出に一定程度慣れることができます。
DOCX形式の注意点
DOCX形式で使用できるフォントには制限があります。以下が使用できるフォントのリストです(URL)。
- Arial
- Arial Black
- Arial Narrow
- Arial Rounded Mt
- Arial Unicode Ms
- Batang
- Batangche
- Calibri
- Cambria
- Cambria Math
- Castellar
- Courier New
- Georgia
- Liberation Sans
- Lucida Sans
- MingLiU ExtB
- Monaco
- MS mincho
- MS pmincho
- PmingLiU ExtB
- STIXGeneral
- Symbol
- Tahoma
- Times
- Times New Roman
- Trebuchet MS
- Verdana
- Wide Latin
バックアップのPDF形式の出願書類のアップロード
出願人はDOCX形式の出願書類とともにバックアップのPDFバージョン形式の出願書類(backup PDF version, auxiliary PDF version)をアップロードすることも可能です。もしDOCX形式のファイルに不備があった場合に、このbackup PDF versionに基づき訂正ができます。このバックアップのPDFバージョン形式の出願書類のアップロードには料金はかかりません。(2023.6.30まで)
まとめ
本記事では、USPTOで提出が認められることになったDOCX形式についてまとめました。ここまで読んでいただきありがとうございました。


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